すきとおった沼日記

勉強したこと、共有したいことを書いています

SIerの日常

概要

「完全SIer脱出マニュアル」を読んでアウトプットの重要性を改めて感じたので、SIerに入社してからと、その日常をアウトプットしてみました。

想定する読者さんイメージ

  • 就活でSIer就職しようか考えている人
  • 同じくSIerで環境に悩んでいる人

完全SIer脱出マニュアルとは

SIerの職場環境に満足していない人へ、より楽しく働くための入門書です。
レガシーな職場環境に漠然とした不満を持っている人や、
長期的に今の仕事を続けた場合、エンジニアとして成長できるのか疑問に感じている人にはとても刺さる本です。
すぐに実践できる具体的な活動がまとめられています。

www.amazon.co.jp

就活時

就職活動をしていた際に、企業に望んでいたものは「公共性が高いこと」「自分と会社が共に成長できること」「社会貢献できること」でした。
そのため公共系のSIerに所属できれば、望みが満たされると思っていました。

入社後

新卒でSIerに入社して、スポンジの様な吸収力で「IT技術をどんどん勉強するぞ」と意気込んで入社したものの、 実際の職場は「思っていたのと違う」ことがあります。
具体的には、管理作業ばかりであったり、WordやExcelを操作するばかりで、技術的な知識が職場で身につけるきっかけがないことがあります。
また、働く場所も変わることがあります。
ある程度規模の大きい企業だと、本社一つのビルだけでなく、いくつもビルを借りていて、独自の文化や雰囲気を持った職場が形成されています。
中には、不夜城(残業時間が多く、夜中もずっと明かりがついているビル)もあります。
様々な環境を知った上で就活することが後の後悔を減らすことになるかもしれません。

SIerの日常作業

40年くらい昔の知識のまま管理や作業が行われているような職場もあります。
現代の新卒メンバからするとギャップはとても大きいですが、恐ろしいことにずっと同じ環境にいると慣れてしまいます。最初に感じた違和感を決して忘れないでください。
社内での実績が多いウォータフォールでの開発でプロジェクトが進んでいます。
その場合、上流工程は要員が少なく、下流の製造&テストで要員が投入されます。
すぐに配属してできる作業としては、テストをすることになります。

出勤時にメールを確認します。

メーリングリストの整理不十分だと、毎日100件近く確認する必要があります。

バグの影響調査

テストフェーズ中では、多くの要員が必要になり管理作業が中心になります。テストも自動化されていないため、テストデータ作成、テスト実施を人力で行うため多くの要員が必要になってしまいます。

ソースの修正

言語はCやJavaで更に古いとCOBOLが出てきます。 テストで見つかったバグ修正のため、ソースを触ります。このタイミングがプログラムに触れられるわずかな機会です。
構成管理ツールもGitではなく、SVNを使用しています。

設計書の修正

WordやExcelで設計書が書かれています。簡単なバグ修正ができるようになると、様々な機能に影響がある処理の修正を任せられるようになります。
そうなった際に、WordとExcelの設計書修正がとても煩わしくなってきます。
ほどんどの時間を設計書修正に割くことになります。

進捗報告

テストをする際に機能や業務毎にチーム編成されており、チーム内や他チームへの共有のため報告会を行います。
5チームあったとして、各チームの報告が5分、チーム全体への連絡が5分としても30分かかります。多くの場合、報告だけでなく、修正しきれなかったバグの修正方針を検討してしまったり、新たに他処理への影響が見つかることもあるため、時間はさらに伸びます。
また報告資料を作成するのため、フォーマットを作っていても15分は割かれます。 そのため報告だけで1時間は使うことになります。

その他

入社すぐだと様々な雑務がまっています。
機材や備品の棚卸しや、申請書等で部長から印鑑をもらうなどの時代錯誤の作業もありますが、コミュニケーションを取るきっかけとプラスに捉えてやるしかありません。

最後に

SIerには悪いことだけではありません。競争が激しくないため、穏やかな性格の人が多くいます。
また、技術に特化したエンジニア気質の人もいるので、管理作業はほとんどやらずに技術を身につけている人もいます。
ですが、社内の業務に集中しているだけでは外部の情報は手にはいりません。
常に学ぶ姿勢を忘れないで、多くの人や本、環境や情報に触れて自分自身がはっきりと成長できるように楽しく働ける職場を見つけたいですね。